テレビや雑誌で見かけた名物が、自宅にいながら食べられる。お取り寄せの魅力は、まさにそこにあります。ただ、いざ始めようとすると「ふつうの通販と何が違うのか」「冷凍と冷蔵のどちらが届くのか」「留守のときはどうなるのか」と、気になる点が次々に出てきます。
この記事では、お取り寄せとは何かという基本から、届く仕組み、始め方の手順、失敗しやすいポイントまでを順番に整理します。肉、海鮮、スイーツといったジャンルの違いにも触れるので、最初の一品を選ぶ前の地図として使ってください。

お取り寄せとは?意味をひとことで整理
お取り寄せとは、産地や専門店、老舗の菓子店などが扱う食品を、通信販売で自宅に届けてもらうことを指します。もともとは「遠くの名産品を取り寄せる」という意味の言葉で、百貨店の催事に行かなくても、店の味を自宅で楽しめる点が特徴です。
スーパーのネット注文との違いは、その店ならではの商品を、その店から直接購入するところにあります。たとえば、仙台発祥の炭火焼にこだわる牛たん専門店「利久」は、公式通販サイトで牛たんの真空パックやテールスープ、常温で保存できる牛たんカレーやシチューなどを案内しています。店で提供される味を、家庭でも再現しやすい形に整えた商品が中心です。
また、洋菓子ではヨックモックの「シガール」のように、百貨店やギフトで知られる定番商品を公式オンラインショップで購入できるものもあります。お取り寄せは、食べる本人のためにも、贈る相手のためにも使える仕組みです。
お取り寄せが届くまでの流れ
注文から到着までの流れは、基本的にどの店でも大きくは変わりません。
- 商品を選び、数量と配送先、お届け希望日を入力して注文する
- 決済方法を選ぶ(クレジットカード、代金引換、コンビニ払いなど。対応は店ごとに異なります)
- 店が梱包し、宅配便で発送する
- 指定した日時に受け取り、すぐに保存する
注意したいのは、手順4の「すぐに保存する」です。冷凍品は冷凍庫へ、冷蔵品は冷蔵庫へ、受け取ったらできるだけ早く入れる必要があります。そのため、注文前に保存場所の空きを確認しておくことが、お取り寄せ初心者の最初のコツです。
配送温度帯は3種類
お取り寄せの食品は、配送温度帯によって扱い方が変わります。
| 温度帯 | 特徴 | 受け取り後の扱い |
|---|---|---|
| 冷凍 | 凍った状態で届く。長めに保存しやすい商品が多い | すぐ冷凍庫へ。食べる前に表示どおり解凍する |
| 冷蔵 | チルド状態で届く。生菓子や加工品に多い | すぐ冷蔵庫へ。期限が短い商品もある |
| 常温 | 常温のまま届く。焼き菓子やレトルトなど | 直射日光と高温を避けて保管 |
配送の冷凍・冷蔵サービスについては、ヤマト運輸のクール宅急便のページに温度帯の説明があります。店によって使う配送会社は異なりますが、温度管理の考え方を知っておくと、商品ページの表記が読み取りやすくなります。

お取り寄せを始める手順
手順1:目的を決める
自宅で楽しむのか、贈り物にするのかで、選ぶ商品は大きく変わります。自宅用なら、小分けになっていて冷凍庫で場所を取りにくい商品が扱いやすく、贈り物なら、相手の家族構成や保存スペースを想像して選ぶことが大切です。
手順2:ジャンルを絞る
最初から何でも買おうとすると、冷凍庫がすぐいっぱいになります。まずは次の3ジャンルのどれかに絞ると選びやすくなります。
- 肉:牛たん、ハンバーグ、ジンギスカンなど。焼くだけで主役になる
- 海鮮・魚:ボイルしたカニ、明太子、かまぼこなど。解凍方法の確認が重要
- スイーツ:チーズタルト、プリン、焼き菓子など。冷蔵か常温かで扱いが違う
たとえば福岡の「かねふく」は、公式サイトで家庭向けの辛子めんたいこを案内しています。「札幌かに本家」は、本タラバガニ・本ズワイガニ・毛ガニのボイルを使った料理を公式サイトで紹介しています。ジャンルごとに専門店があるため、かねふく公式サイトのように、気になる店の公式ページで商品名や取り扱いを確認するところから始めるのが近道です。
手順3:商品ページの表示を読む
商品ページでは、内容量、原材料、アレルギー表示、保存方法、賞味期限または消費期限、配送温度帯を順に確認したいところです。特に食物アレルギーのある家族がいる場合は、商品ごとの表示と公式サイトの案内を読んでから注文するようにしてください。アレルギー表示の制度については、消費者庁の食物アレルギー表示に関する情報が参考になります。
賞味期限・消費期限、アレルギー、冷凍か冷蔵かは、商品ごとに異なります。この記事の説明は一般的な目安にとどまるため、実際の注文では各商品の表示と公式サイトの案内を優先してください。
手順4:送料と受け取りの条件を確認する
商品の価格だけを見て注文すると、送料やクール便の追加料金で想定より高くなることがあります。送料の条件、一定額以上で無料になるか、お届け日の指定が可能か、受け取れる日に在宅できるかを、注文前に確認しておきましょう。
お取り寄せで失敗しやすい4つのポイント
冷凍庫に入らない
よくあるのが、荷物が届いたのに冷凍庫に収まらないという悩みです。家庭用の冷蔵庫の冷凍室は、普段の食材ですでに埋まっていることが少なくありません。大きめの箱で届く商品は、事前に冷凍庫の中身を整理しておく必要があります。
整理のときは、冷凍用のジップ付き保存袋(Lサイズ)に食材をまとめて平らにすると、スペースを確保しやすくなります。また、引き出し式の冷凍庫用の仕切りケースがあると、重ねて入れても取り出しやすくなります。
受け取れない
冷凍・冷蔵便は、長時間置いておけません。仕事で日中不在の家庭では、受け取れる日時を指定できるかを注文前に確認します。宅配ボックスは冷凍品に向かない場合があるため、表示を確認してください。
解凍で失敗する
冷凍品は、解凍方法に指定がある商品が多くあります。たとえば牛たんなら、冷蔵庫でゆっくり解凍する方法を案内している店が一般的です。急いで電子レンジで解凍すると、食感が変わることがあります。商品に同封された説明書や公式サイトの説明のとおりに行うのが基本です。解凍の際は、ステンレス製のバットに載せて冷蔵庫に入れると、ドリップが他の食品につきにくくなります。
食べきれない
量が多すぎて食べきれない、という失敗もあります。賞味期限や消費期限を見て、食べるペースから逆算して数量を決めましょう。食品の取り扱いや食中毒の予防については、厚生労働省の食中毒に関するページで基本が確認できます。

ジャンル別:お取り寄せの楽しみ方
肉のお取り寄せ
肉は、焼く・煮る・鍋にするといった調理の幅があり、食卓の主役にしやすいジャンルです。利久の牛たんは、公式通販サイトで冷凍品として案内されており、食べ方や解凍方法は商品ごとの説明で確認できます。また、北海道の松尾ジンギスカンは、公式サイトで「お取り寄せ」の案内を出しており、自宅用に家庭用のジンギスカン鍋(アルミ製・丸型)を用意すれば、店の雰囲気を再現しやすくなります。
海鮮・魚のお取り寄せ
海鮮は、鮮度の管理と解凍が鍵です。札幌かに本家のようなカニ専門店や、小樽のかまぼこ店「かま栄」(公式サイトでは「パンロール」が案内されています)のように、素材そのものと加工品の両方を選べます。カニを食べるときは、ステンレス製のカニ用ハサミがあると殻を扱いやすく、手を傷つけにくくなります。
カニを選ぶときは、むき身・半むき身・肩脚・姿といった形状の違いも知っておきたい点です。かに本舗は、生とボイルのカニを冷凍で届けるカニ専門のショップで、公式サイトには量の目安や解凍の方法が商品ごとに載っています。出荷手配のあとはキャンセルできない条件もあるため、詳しくは次の記事で確認できます。

スイーツのお取り寄せ
スイーツは、冷蔵・冷凍・常温と温度帯が幅広く、贈り物にも向いています。大阪発のPABLOは、公式サイトで看板商品のチーズタルトを案内しています。モロゾフはプリンやチーズケーキを、ヨックモックはシガールを中心にギフトを展開しています。焼き菓子は常温、生菓子は冷蔵か冷凍という大まかな分け方を知っておくと、贈り先の保存環境に合わせやすくなります。
選び方の基本チェックリスト
- 保存場所(冷凍庫・冷蔵庫)の空きを注文前に確認する
- 配送温度帯と受け取りの日時を確認する
- 内容量、原材料、アレルギー表示、期限を読む
- 送料とクール便料金を含めた総額で比べる
- 解凍や調理の方法を、公式の案内で確認する
店や商品の優劣を決めつけるのではなく、自分の生活に合う形で届くかを基準にすると、後悔しにくくなります。他人の感想を調べる場合も、個人の意見である点に注意し、公式の商品説明と合わせて判断してください。
よくある質問(Q&A)
Q. お取り寄せと通販は何が違いますか?
通販は商品を通信で購入する仕組み全般を指し、お取り寄せはその中でも、産地や専門店の味を選んで届けてもらう使い方を指すことが多い言葉です。厳密な線引きがあるわけではなく、呼び方の違いと考えて問題ありません。
Q. 初めてなら何から選べばよいですか?
保存や調理が簡単な商品が向いています。常温保存できるレトルト商品や焼き菓子、小分けになった冷凍品なら、冷凍庫の空きに悩みにくく、扱いに慣れるまでの練習にもなります。
Q. 贈り物にするときの注意点は?
相手が受け取れる日時、保存スペース、アレルギー、好みの確認が大切です。冷凍品を贈る場合は、事前に連絡してから発送すると、受け取りの失敗が減ります。
Q. 賞味期限と消費期限の違いは?
賞味期限は、おいしく食べられる期限の目安です。消費期限は、安全に食べられる期限を示します。どちらが表示されているかは商品ごとに異なるため、パッケージと商品ページで確認してください。
Q. 解凍した食品を再び冷凍してもよいですか?
商品によって異なります。再冷凍を避けるよう案内している店が多いため、各商品の説明を確認してください。解凍した分は、その日のうちに食べきれる量に小分けして冷凍しておくと安心です。
まとめ
お取り寄せとは、産地や専門店の味を通信販売で自宅に届けてもらう仕組みです。楽しむためのコツは、保存場所と受け取りの条件を、注文の前に確認しておくことに尽きます。まずは肉、海鮮、スイーツのいずれかのジャンルを選び、公式サイトで商品の表示を読んでから、少なめの量で試してみてください。


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